200年目を見据えて ~くらしを繋ぐ みらいへ繋ぐ~
当社グループは2022年6月をもちまして満150周年を迎えました。1872 年(明治5年)に山梨県甲府市で初代穴水嘉三郎が泉屋嘉三郎商店を始めたことに遡ります。以来、戦禍や自然災害、経済危機など幾多の困難や試練を乗り越え、150余年の永きにわたり事業を続けてこられましたのも、ひとえにお得意先様や仕入先様、関係の皆様の多大なるご支援とご厚情の賜物と心より感謝申し上げます。今日まで当社を支え、築いてきてくれた先人たちの苦労に深く敬意を表するとともに現在の役職員の努力、熱意に深謝申し上げる次第です。
創業当初は植物油、塩、米など生活に身近なモノを取り扱う商店として開業し、近代化が急速に進むなかで昭和初期には東京・神奈川方面へ進出を果たしました。その後、日本経済の発展とともに石油製品や業務用食材、衛生商品などを取り扱う専門商社として首都圏を中心に販路を広げてまいりました。お陰様で今日まで業績も概ね順調に推移し、健全な経営を維持しております。
21 世紀に入り、国内外の構造変化や取り巻く経営の変化に伴い、より迅速に効率的にグループの総合力を結集することを目的に平成23 年に持株会社を発足し、その傘下に事業会社を置くことで、地域別分社経営からグループ一体型の経営体制に移行致しました。各事業会社は創業以来の理念である「お客様・地域社会のお役に立てる企業」を踏襲し、本業に徹しながらお客様から選ばれ支持される企業つくりに取り組んでおります。一方、事業を束ねる持株会社は「社員のやりがいや幸福の実現」を理念とし、社員一人ひとりがイキイキと働ける職場環境の整備に努め、“企業は人なり”を基本姿勢とした企業つくりに取り組んでおります。
今、時代は大きな転換期を迎えておりますが、先代から受け継いだ“先義後利”の精神を大切にしながら、社会課題にもしっかり向き合い、社会と共に持続可能な成長ができる企業を目指してまいります。次の200 年に向けて、今一度当社の存在意義を見つめなおし、真にお客様・地域社会のお役に立てるようグループ一丸となって邁進してまいります。今後も一層のお引き立て、ご鞭撻、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
株式会社穴水ホールディングス
代表取締役
【吉森】ルブマイスターの皆様、こんにちは。ENEOS 株式会社・潤滑油カンパニー・潤滑油販売部の吉森でございます。この度は、御社・創業150
周年を迎えられたとのこと、誠におめでとうございます。古くは日本石油設立からの長きに渡りお付き合いをいただき、誠にありがとうございます。また潤滑油事業に関しても古くからご尽力をいただいていることに感謝を申し上げます。
今回は、記念すべき150 周年を迎えられ、社史を作成するとのことで潤滑油事業に対する取組みについて貴重な対談の機会をいただいたことは大変有難く、弊社を代表して御礼申し上げます。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
【辰田】ルブマイスターの皆様から、現在の潤滑油事業に関する取組みについて、ご説明をお願いします。
【櫻井】普段は、千葉県内を中心に活動しており、その半数がモノづくりの現場そのものである金属加工業の取引先様です。潤滑油の使用を通してお客様からは良い製品を作るためのトラブル改善や性能向上を期待されています。私個人としては、過去に金属材料商社で営業をしていた経験と石油業界に入ってから得た潤滑油や金属加工油の知識、当社の強みであるオイル交換作業、廃油回収までのスキーム提案でそのようなお客様の信頼を得られるよう、日々活動を行っています。
【今沢】「常にお客様と地域社会のお役に立つ」この理念の基、私どもはお客様のお役に立つこと目的とした仕事をしています。そしてその日々のお客様へのお役に立つことの積み重ねが地域社会のお役に立つことにも繋がると考え、日々仕事をしています。お客様の求める価値に対してしっかり提案ができるかどうかはとても難しいですが、先入観を持たず傾聴し、お客様のお役に立てるスタイルを貫けるよう力を発揮していきたいと思います。
【吉森】さすがですね。ルブマイスターのお二人のお話を聞かせていただくと、お客様の立場になって解決策を見出していく姿勢に頭が下がる想いです。潤滑油販売のミッションは、お客様の困った探しをして、その困ったを解決するといったことをサイクルとして回していくことが重要なことであり、長きに渡って御社が取り組まれていることが実績として評価されていると思います。
【櫻井】弊社事業の歴史を振り返ると、京浜・京葉工業地帯を中心とした各種製品への製造に関わることで成長してきた部分も多く、特に東芝グループへの冷凍機油開発の取組みについては、ENEOS の開発力なくしては成り立たない事業でもあり、弊社の潤滑油販売の大きな柱になっています。
【吉森】商品も当然ながら重要ではありますが、御社がお客様との関係性をしっかりと構築していることがあってのものであり、商品を通して御社とお客様のパイプが強くなっていることが今に繋がっていると感じています。御社が現場と関係性をしっかりと構築されていなければ、事業としては成り立っていなかった可能性は十分にあります。潤滑油の開発においては、原理・原則に基づいて商品開発してほしいと言われることが多く、製造メーカーとしては、どういう事象がミクロで起きているかをみて開発することが重要です。その開発商品がお客様のところである現場・現物としてお届けした時にうまくマッチできるようになれば、潤滑油ビジネスとしては非常に良い形であると思います。これが本来の潤滑油ビジネスでの面白さでもあると我々は思っています。潤滑油ビジネスでは、ピンチとなる局面もありますが、裏返せばそれはチャンスでもあります。お客様・御社・ENEOS と三位一体での取組みを欠かすことなく実践していくことで、問題を解決することが出来ることが潤滑油事業の大きな強みでもあり、現場に寄り添って現物を見て判断していくことが重要なことであると感じます。
【吉森】コロナ禍での状況において、お客様の状況に変化はありましたか?
【櫻井】2020年の春先は、製造業全体というか社会活動全体が止まったことによる影響もありましたが、その後早い段階から製造業の稼働が回復してきたこともあり、状況を見ながら工場を訪問したり、生産動向を確認させていただくなど、競合他社に入り込ませる隙を与えないように活動・情報収集をしていました。
【今沢】緊急事態宣言中は、訪問お断りの会社さんもある中、末端に近い製造業は大部分が稼働していたこともあり、現場へ足を運ぶ機会は大きく減りませんでした。現場では、コロナ対策も重要ですが、サプライチェーンを途絶えさせることなく社会的ニーズを満たす必要もあるため、現場の声に応えられる活動をしていました。
【吉森】普通は、必要な時に声掛けるからと言われがちですが、御社の場合はしっかりと現場に入り込んでいることで関係性を強めている何よりの証ですね。
【吉森】ルブマイスターになる前と後では何か変わることがありましたか?
【今沢】期待されることが多くなったこともあり、勉強することが一層増えて、視野が広がったように感じます。全体を俯瞰して見れるようになりましたね。
【櫻井】今までは慣れもあって、感覚的に発信をしていた部分もありましたが、ルブマイスターの認定を受けたことで、より専門的な解答を用意して話をできるようになりましたね。
【辰田】ENEOS として、ルブマイスターに期待することは?
【吉森】商品知識を深く習得してもらうことに重点をおいていましたが、最近はプレゼンテーション能力や要点をついた文章力を身に付けてもらうことも期待しています。ルブマイスターの皆様には潤滑油販売のコアになっていただくことが一番であり、それが先程の三位一体の関係性をより強固にしていけるように機能させていきたいと考えています。
【今沢】製造業のお客様がよくご覧になる日刊工業新聞に掲載されることでお客様に自分がルブマイスターだと知ってもらうこともあり、非常に有難い限りです。
【櫻井】新聞掲載には、「プロ中のプロ!」という表記があり、身の引締まる思いです。期待されることも多いですね。
【吉森】特約店さんが現場サイドから期待されているということは我々にとっても大きな意味のあることであり、それぞれの特約店さんの潤滑油事業での現場力の高さは、我々としても特約店さんと目指している姿そのものです。
【櫻井】ルブマイスター会は、全国各地の最前線で活躍し高い視座を持つセールス会でもあり、その点においてJUMP 会とは異なったレベルでの情報交換ができるため、更に知見が広がります。
【吉森】お二方共、JUMP会の会長などを歴任されていますが...会を纏め上げることは今後の会社生活の中では貴重な経験として活きることがたくさんあると思います。このような過去からの経験が御社の創業150 年続いている力になっている秘訣でもあると思います。
【櫻井】実は、JUMP会の前身であるNSECの発足の経緯は、当社の先輩方が潤滑油販売をするには専門知識を持ち合わせて取組んでいくことが重要だと判断したことで、当時の電機メーカーの技術部隊の勉強会に参加して研鑽を積んだ経験から石油メーカー内でも知識向上の機会を作り、プロ集団として臨む体制を構築する制度作りを当時の支店に働き掛けたことがきっかけだったと聞いています。
【吉森】今後も時代に合った形にしながら、御社がきっかけを作っていただいた本制度を充実させていきたいと思っています。また技術力に加え、ルブマイスターの方々にはマネジメント能力や周囲を巻き込みチームを纏めていく力をつけてもらうことがご自身の幅を広げることにもなると思いますし、潤滑油販売の販路拡大にもなっていくこととも思います。
【辰田】ここ最近では、環境変化が激しくなってきている現状で、感じていることはありますか?
【今沢】カーボンニュートラルや脱炭素と頻繁に謳われる時代になってきていますが、潤滑油事業も社会を取り巻く環境変化への対応が求められており、お客様から事業所ごとの省エネ法、消防法や労安法、廃棄物法など、各種法令についての対応策のご質問をいただく機会が多くなってきています。ENEOS 製品は、先駆けて高性能・高効率化・環境性・耐久信頼性といったキーワードを網羅しており、お客様の多種多様な要求に対して技術的にも認知される商品となっています。私どもは、日頃からアンテナを高く張り、多方面の情報をいち早くキャッチし、真摯に取り組むことでお客様や社会が何を価値としているのかを常に感じ取らなければいけないのだろうと思います。
【櫻井】自動車の電動化や省エネタイプの機器が今後は益々増えてくることは間違いがなく、環境配慮の対応も一層強くなってきます。省エネ・省燃費・環境性能に関しては、ロングライフの商品になりがちで、販売ボリュームが減る見通しではあるため、お客様に合わせた提案や付加価値を付随させた取組みが必要になってくると感じています。
【吉森】10 数年前までは、確かに省エネ・省燃費ということが重要視されていた時代でありました。世界の潮流はEV を進めているし、中国や欧州諸国などはその流れが一段と加速しているのは事実です。国内に目を向けると、ホンダさんはEV 化を目指すと言っています。一方、トヨタさんはゴールがEV ではなく、達成しなければならないのはカーボンニュートラルであり、その一つの手段がEV 化であり、HV・FCV・水素エンジン車という選択肢を増やしながら対応し、トータルで見た時にカーボンニュートラルが達成できるかを見据えています。我々がきちんと市場を見つめ、見極めなければいけないことは、世の中が本当にどういう方向に進んでいくのか、また潤滑油のリーディングカンパニーとして日本が進んでいく方向性です。2030 年・2040 年に向けて我々がどういったサポートをしていくべきか、その中で自分たちがどう生き残るべきかを考えていくべきであると思います。潤滑油は間違いなく何らかの形で残っていきますが、例えばエンジン油として残るのかグリースとして残っていくのか等市場を見据えていち早くお客様の声を聞きながら対応していくことが重要であり、引続き皆様に情報を集めてもらうことは欠かせないと思っています。
【辰田】お客様対応として「こういうのがあったらいいな」などはありますか。
【吉森】今までは省エネ・省燃費という考え方でしたが、今後は二酸化炭素の排出を抑えることが大事になってきます。環境意識が高まってくる業界については、いち早くCO2排出を抑えることが大きなポイントになります。また、廃油の回収等も含めて、再生基油やリサイクルでCO2 排出を抑えることも研究課題の一つであると考えています。10 年というと大きな変化は感じないかもしれないが、20 年というと大きな変化が社会の中で起きていることが実感できるはずです。今後は間違いなく自動運転の技術は上がり、事故が無くなり板金やリペアというような需要が減ってくるかもしれません。今後の時代の背景を見据えた取組みが重要になってきていると強く感じます。
【櫻井】今後は時代の移り変わりも激しく、モノづくりの現場で求められることも変わってくることもあり、CO2 排出量を数値化して見せられる営業活動や、新しいやり方も見据えながら対応することが必要だと感じます。工場管理についても人手をかけない、もしくは、コロナ時代のように人手をかけられない時代に対応する方法としても我々が工夫をしながらお客様に寄り添っていくことも考えていかなければならないと思っています。
【今沢】今までは経験や感覚でやっていた部分が多かったですが、ルブマイスターを取得したことで意識が変わり、社会的ニーズに対応できるようお客様の要望に沿った仕事をすることが必要だと思います。
【吉森】不透明さや世の中が変わるスピードがものすごく早い時代において、長年の潤滑油に関する取組みや考えを体現してくださっているのが御社であり、今後も時代を先読みしながら共に協力し、潤滑油事業を強くしていきたいと思っています。今後ルブマイスターのお二人には、一層の期待をしておりますし、穴水さんの社員お一人お一人が力を発揮してもらって、お二人が社内においても今日のことを多く伝承していくことで、御社の益々のご発展を祈念しております。
【西川】本日は、キーパーコーティングについて対談したいと思いますので、よろしくお願い致します。
まず、KeePer技研(株)の創業者である谷会長の「洗車を労苦でなく、お客様の喜びに変え、私たちのやりがいであるビジネスに高めるために」というメッセージがあります。弊社が、キーパー施工を始めたのもまさにこれと同じ思いでした。20年近く前を思い起こすと、当社も無料の洗車が多く、体が疲れるだけで、やりがいも何も感じない状態でした。そのような状況の中で考え方を改め、洗車に対して正当な対価としての料金を頂けるように方向転換することにしました。また、ちょうど発売初期の快洗ウイングを導入してやり始めると、手洗いの方も徐々に伸びていき、更にはコーティングをもっとやろうという話になりました。きちんと料金を頂いて、お客様にも喜んで頂き、スタッフもやりがいを感じるということを目指すようになりました。また、KeePer技研の皆さんが非常に熱心で、その熱が伝わってきたことを覚えています。
【武井】そうですね、私が入社してすぐの頃でしたが、KeePer 技研の皆さんは本当に熱い人だなと感じました。私自身も刺激を受けて「やるぞ!」と気合を入れ、初めてコーティングをした時には自分の手でこんなに車を綺麗にすることができるのだと感動した記憶があります。それからコーティングにやりがいを感じて、継続してやっていくようになりました。時には、「僕のやった施工が一番綺麗だ!」(笑)と思って、すごい自信がついていったことを憶えていますね。
【賀来】うちの社員のことをいろいろ挙げて頂いていることは、本当にありがたいです。私が今までに言い続けていることは、とにかく皆さんのようにキーパーを導入しているお店が成功することです。取組みを成功させるには、店舗として成功するまで熱を入れてやるしかありません。私達の仕事は何か物を売るとかではなくて、技術力を売りに、本当にお客様が喜んで満足してくれているかどうかということです。目の前でお客様が喜んでいただいた姿を見ることでお店のスタッフの方々もやりがいが出ると思います。また先程、当社の社員に育てて頂いたと言われましたが逆ですね。逆に皆さんに、時には褒められ、時にはお叱りを受け、たまには遅くまで飲み明かして、一緒に成長させて貰っています。今は、新型コロナ禍ですが、今日はこういう対談ができたことは嬉しいですね。
【宇佐美】キーパーコーティングの良さは、全てがパッケージ化されていることですね。いい加減な洗車やコーティングではなく、“きちんとしたルールに則って、全員が同じ品質で仕上げられる”ようにならないといけない。そして、お客様に喜んでもらうためには、求めているものをどう自分たちが提供できるかということを考えます。お店や施工した人間はお客様と繋がっているので、自分自身が技術的に成長できたなと思っても、それと同時に“お客様の求めるレベル”も格段に上がっていく。それを解決するために課題を見つけて「どうやったらこの傷が消えるかな・汚れが取れるかな」と考える。そういったところまで追求し、技術力を徹底的に磨き上げるようになって、ただ言われてやるだけじゃなくて、自分たちできちんと考え、どうしたらお客様が喜ぶかを考えて動けるようになりました。キーパーは、会社としても、人としても全て成長に繋がるところで、大きい存在だなと感じています。
【賀来】やればやるほど面白くなってきて、技術の向上に終わりはなく、更に進化をしていきます。そして、ユーザーのニーズも進化していて、そこについていかなければならないなと思っています。やはりキーパーは技術力ですから、ある意味全部技術力が解決しちゃうみたいなところがあるので、“うまくやれているところ(店舗)”と“やれてないところ(店舗)”がありますね。今、技術力を徹底的に磨き上げるっていう話をされていましたけど、それはどうしてできたと思われますか?
【小林】“熱意”ですね(笑)。
【宇佐美】“マインド”の部分が大きいです。今までできなかったことが、次回以降できるようにするためには、どうすれば良いかを自分で考えて動くことです。
【武井】やはり1番は、お客様に喜んで貰いたいから、誰よりも上手くなりたいと思いました。そして、SSの沢山ある商品の中で、誰にも負けないものは何かって考えた時に、やはり“洗車とコーティングだ”と思って、力を入れてきました。それでキーパー技術コンテストがあったので、「ちょっと目立とうかな」と参加して技術を磨きました(笑)。
【賀来】武井さんの店舗の皆さんは技術力が高いですよね。
【武井】1~2年目の若い人が多いですが、かなり上手になっています。
【賀来】店長が、率先垂範して一番高い技術力を持ったのがポイントなのでしょうね。口だけで「お前やっとけ」と言っても人は動かないし、店長が自ら技術コンテストに出て部下に背中を見せる。あと熱意ですね。
【宇佐美】私も店長だからと何かを言うのではなく、「当たり前のことを当たり前にやろうよ」と、まず自分から動きます。“当たり前のレベル”が低かったら技術は上がってこないので、その当たり前のレベルの“最低限のレベルは高めに設定”して、それが出来るようにしようということを徹底し、その上でどうしたらいいのか、やらない人にはどうしたらやって貰えるのかということを、話合いながら進めてきたことが大きくありますね。そういった意味でそこが熱意なのかなと思います。幸いなことに、できないことがあるとどうやったらできるようになりますかということを言ってくれる若手たちが増えたので、お店の成長を実感していて、結果的にそれがお客様の笑顔に繋がっています。
【武井】「自分に任せて貰いたい」や「上手くなりたいから技術を教えて下さい」というスタッフが増えて、技術コンテストを目指す人が増えてきています。
【賀来】やはりキーパー技術コンテストを開催するようになってからプロショップさんの技術力は格段に上がり、施工台数も増えました。
【武井】やはり、より上を目指すようになったのは、コンテストに出てからですね。最初は、結果が出ずに悔しかったですね(笑)。
【賀来】皆がどんどん上手くなっていきお客様の車を綺麗にする技術を上げるのが目標になってきて、コンテストが甲子園みたいになってきていますからね(笑)。
【宇佐美】コンテストの結果は、その裏づけになります。やはり自信がないとお客様に商品を説明する際に、声が小さくなってしまう。自信を持って「大丈夫ですよ、ここまで綺麗になりますよ!」って言うことは、自分に裏付けがないと言えないので、そういう意味でのキーパー技術コンテスト参加は大切だと思いますね。
【西川】女性の参加者も多いですよね。
【賀来】やはり女性が活躍できる職場ということは、すごく大切なポイントだと思うので、そういう意味ではいいですよね。いろんなスポーツで男性と女性が同じ競技で競うというのはあまりないですからね。
【西川】今後KeePer技研は、どのような方向に向かっていくのか教えて下さい。また、我々でもできることがあれば教えて下さい。
【賀来】今、考えているのは、新型コロナ禍になって、世の中が劇的に変化しています。変化というのはある意味でキーパーにとっては良い方向です。コロナ禍において、社会全体として清潔にしたい欲求が大きくなった。それも身の回りものを、とにかく清潔にしておきたいっていう欲求が出て、車を綺麗にしようっていう需要が出たりとか、やはり不景気風が吹いて、やはり車ももうちょっと乗らなければいけなくて、乗るからには綺麗にしておこうとか、そういう需要があったりとか。あとは、今まではSSで売っている安いコーティングというように見られていたのが、EXキーパーが出たことによってイメージが変わってきています。YouTuberが取上げてくれて、一気にそれがワーッと広がったということもありました。多くのお客様が、YouTubeの動画を見て来店するため、求められているハードルが上がり、キーパーは技術力を磨き続けなければならなくなりました。あとはハード面ですね、お客様が設備をすごく意識しています。以前ですと快洗7とか、快洗ウイングがあって、いわゆる洗車の高品質な機械が売りでしたが、今はどちらかというとコーティングブースの方に移ってきています。やはり密閉された空間で、正しいキーパー技術があるところでやりたいという要望がすごく広がってきています。もう一つは、集客・接客方法です。今までは、チラシや新聞折り込みがメインでしたが、時代の変化と共に告知する媒体も傾向が変わってきており、今後はいかにWEB 上での告知を強化していくのかが課題です。来店頻度・購買件数・購買年齢・性別・リピート率の調査によると、需要と供給のバランスが全く合っていないという結果でした。需要が大きいのに供給が足りてないという結果だったのです。ですから、このビジネスは相当マーケット濃いぞと感じていまして、まだ5年、10年は続くだろうなと思っていますし、グローバルでもやれるだろうなと思っています。これだけマーケットがあるので、皆さんと一緒にやっていけると嬉しいです。しかし、常に時代は変化しているので、以前のようなことをそのままやっていても、上手くいかないことは出てくるのではないでしょうか。
【宇佐美】当店も予約の半数はWEBから入るようになっています。もう不特定多数の人がいつでもどこでも入り口として入れる場所なので、その取組みが遅れていると、どんどん取り残されてしまいますので、これからも時代の変化に対応していきたいと思います。
【武井】コーティングブースも魅力的です。お客様へのアピールにもなりますし、なにより安心感を与えることができます。今後も技術力を磨いて高みを目指したいと思います。
【西川】キーパーコーティングの話になると皆さん話が尽きませんが、本日はご多忙の中、どうもありがとうございました。